年に一度のビッグイベント、「梅窓会総会」も無事終了し、一息ついた梅窓会事務局。耳を澄ませば、梅雨を迎えたキャンパスから蒸し暑さを吹き飛ばす生徒たちの歓声が聞こえてきます。夏本番まであとわずか。元気な声に誘われてカメラを片手に学園の森へ散策に出かけましょう。
ヘビイチゴ(蛇苺:バラ科)
中学棟前に広がる林の下草の陰に実を付けていました。語源は蛇が食べるイチゴ、とか実を食べにくる小動物を蛇が狙う、などの諸説があります。実に詩的なネーミングです。「ドクイチゴ」とも呼ばれますが無毒です。ただし、食べても美味しくないそうですよ。郊外の田畑や林に見られるヘビイチゴは学園内に残された貴重な自然の証人。足元に現れた真紅の実は、蠱惑的な威嚇の気配を放ちながら、初夏の木漏れ日を浴びていました。
ビョウヤナギ(美容柳:オトギリソウ科)
土のグラウンドに登る土手でビョウヤナギが咲き誇っていました。中国原産で近年では路側帯などにも植えられます。葉の形と垂れ下がる枝が柳を思わせます。「美容柳」「未央柳」と書くそうですが云われは不明です。雄しべの花糸が長く多数に分かれることから「金糸梅(キンシバイ)」と呼ぶ亜種もあるそうです。とにかくこの花、次々と咲いているようで、その元気さは花の向こうのグラウンドを走りまわる運動部の生徒たちのようでした。
アジサイ(紫陽花:アジサイ科)
一号館をバックに撮りました。アジサイの学名「Hydrangea」は「水の器」という意味だそうで、日本では「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛って呼ばれるようになったと言われています。これも詩的なネーミングです。漢字の「紫陽花」は唐の詩人、白居易が別の花に名付けたものを平安時代の学者、源順がアジサイに漢字を当てはめ、誤って広まったと伝えられています。普通に見られるアジサイの花にも、様々な物語があるものです。
ビワ(枇杷:バラ科)
中国南西部原産で日本には古代に持ち込まれました。果実は宮崎・長崎・千葉県の特産品で温暖な気候を好みます。この枇杷の木は梅窓会事務局の裏手にあり、その大きさから、間違いなく僕の在学中にも実を付けていたはず。二階堂学園側の路からも見えます。ちょっと感動しました。みずみずしい果肉と爽やかな香りに夏の訪れを感じる枇杷の実。学生時代の気分に戻って、もいで食べてみたいのですが、怒られますかねぇ?日本学園さんに・・・
【写真では紹介できなかった日本学園に咲く水無月~文月の草花・樹木】
*クチナシ(梔子:アカネ科) *ギボウシ(擬宝珠:ユリ科) *ナンテン(南天:メギ科)
*バラ(薔薇:バラ科) *ネジリソウ(捩花:ラン科) *シロツメクサ(白詰草:マメ科)
*ヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙:アヤメ科) 他多数
広報部会 S56卒永澤
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