毎日校門をくぐり通った懐かしい学園。卒業から何十年たったでしょうか?
あらためて荘厳でアカデミックな姿の校友「今井兼次」設計の1号館玄関を見上げると、身の引き締まる思いがするのは私だけでしょうか。さてこの玄関の階段を上りきったところにアールデコ風にデザインされた「日中」のモザイク構成の文字があるのをご存知でしょうか?
日本中学校の日と中の2文字を色の違う石で巧みに使いわけ「日中」を表しています。そばにいた在校生数人に聞いても誰も知りませんでした。この「日中」の文字は玄関からロビーに入るドアーの前にあり、必ずここを踏んで通らないと中に入れないという実に計算された設計になっています。杉浦重剛の教え子である今井兼次氏は荘厳な建物の中の気づかない所にちょっとユーモアな心を設計に入れつつ、東京英語学校から日本中学校へと継承されてきた「人間の形成こそ教育の本分」、「自己の得意を伸ばす」という「杉浦重剛の教え」を毎日校内に入る学生に毎日インプットする。そんな思いで造られたのだろうと思いました。
戦後校名は日本学園に変わりましたが、この「杉浦重剛の教え」は今も脈々と継承されております。学園を訪れる機会があれば、あらためてこの「日中」のモザイク文字を見ていただければと思います。「今井兼次」の学園を思う心の深さ、広さに感動するでしょう。
広報部会 S44卒 中村
4 件のコメント:
私も3年間、まさにこの文字を踏みしめながらも、一切気づきませんでした。
先日はじめてこのことを知り、
驚きとともにこの控え目ながらも深い愛校心に感銘しました。
今井大先輩は、後輩たちが気づくかな~と楽しみながら設計されたのではと思いました。
S56卒 安齋
まだまだ今井先生の美意識のある装飾があちらこちらあります。
生徒の昇降口の方位図、冬至に太陽の光が2階の階段から壁に太陽の円が映し出される(今はパラボラアンテナと木立、周辺の建物
にさえぎられて見えませんが…)また、改造前のトイレの窓には校章が入ったガラスなど昭和40年代までは見受けられましたよ。気がつけばもっともっとあったような気がします。
事務長(昭和37年卒)
事務長様、コメントありがとうございます。広報部会では日本一荘厳かつ美しい日本学園の校舎・キャンパスを四季折々、写真に納めています。いずれはこれらの写真を学園祭などで展示できればと考えております。コメントを拝見し、一号館の随所に施された今井先生ならではの装飾について、未聞のものが多々あることに驚きました!近日中に事務室にお伺いしますので、ぜひご教示ください。よろしくお願いいたします。
事務長様、コメントありがとうございました。
方位図や映し出される太陽の円、そこまで凝った装飾があったとは・・
現在のトイレ建物の造りも何気に良いデザインと思いましたが、それにしてもガラスに校章、見たかったです。
S56卒 安齋
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