ギボウシ(擬宝珠:ユリ科)
東アジア原産で古来より日本にも自生しています。山間の湿地を好み、日陰でも良く育つことから、江戸時代に多彩な園芸品種が生み出されたようです。美しい葉姿と清楚な花を持つギボウシは、いまやヨーロッパでも多くの品種が育成されていますが、その事始めは、なんと、あのシーボルトだそうです。西洋医学を日本に伝えた医学者の印象が強いシーボルトですが、彼は博物学、特に植物学についても並々ならぬ情熱を注いでいた、とのこと。彼が作成した標本・絵図は、当時未明であった日本の生物に関する貴重な研究資料となり、多くはライデン王立自然史博物館に保管されているそうです。シーボルトは日本植物学の開祖のひとりだったのですね。
アマリリス(ヒガンバナ科)
ガクアジサイ(紫陽花:アジサイ科)
クワ(桑:クワ科)
かつて養蚕が盛んだった時代、ここ武蔵野でもカイコの餌になる桑の木が至る所に植えられ、広大な桑畑を作っていたようです。日本学園は昭和11年に新宿淀橋(新宿駅西口)から現在の松原の地に移転しましたが、それ以前の校地について、梅窓会・太田会長(S19卒)は「当時としてはハイカラなゴルフ練習場だったようだ」とおっしゃり、営繕の清水さんは「桑畑だったらしい」とおっしゃいます。お二人のお話を合わせれば「周囲に桑畑も残るゴルフ練習場」だったということに・・・。学園内には今でも桑の木が複数自生しており、毎年甘酸っぱい実を付けます。もしかすると学園が移転してくる以前から生えていた養蚕時代の生き残りかもしれませんね。
松原校地に移転した昭和10年当時の航空写真はこちら!
広報部会 S56卒 永澤