2011年6月23日木曜日

「漢の花園」ANNEX(桜の実の熟する時)

桜の実=サクランボではないそうです。サクランボ(桜桃)が実るのは、主に「西洋実桜(甘菓桜桃)」と「酢実実桜(酢菓桜桃)」の2種とのこと。日本学園の桜は「ソメイヨシノ」系と思われますので「桜の実」と申した方がよいでしょう。この桜の実、学生食堂脇の古木にぽつねんと実っていました。母校の桜は古木ぞろいですが、真紅の実からは若々しい生命力を感じます。


桜の実といえば、島崎藤村の小説『桜の実の熟する時』を思い出す諸兄も多いのでは。藤村が明治学院に在学していた19歳からの数年間を舞台とする作品です。若き藤村が見つめた自己の憂鬱と苦悩。実社会へ向かう青年の揺れ動く心情が精緻に描写されていますね。在校生諸君には少し難解な作品かもしれませんが、じっくり読むことで、今の君たちに通じる何かを味わうことができるでしょう。明治学院大学を目指す諸君は必読ですよ。

広報部会 S56卒 永澤

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