2012年4月26日木曜日

倶進Vol.36

~北ドイツへの旅~ 

S28年卒 米田 利民 

4月11日より18日まで北ドイツへ旅行して来ました。その間の現地の天気予報を調べたところ、毎日雨模様で気温も低いということでこれは困ったと思ってでかけましたが幸いにも予報はずれでほんの少しの雨天とそれほど低くない気温で助かりました。パック旅行で総勢21名、男性が4名(すべて夫人同道)。添乗員はよく気のつくはりきりガールでした。安い航空賃のため往復とも直行でなくて、ヘルシンキ経由のフィンランド航空。成田を午前11時に立ってベルリンのテーゲル空港着が同日午後5時30分(日本との時差は7時間)。この空港(略称TXL)は小さい古い空港で今年6月3日に閉港となります。

4月12日:ベルリンのホテルを午前8時に出発し、ヴィッテンベルグ(マルティン・ルッターの住んでいた家やルッターが95ヶ条の論題を掲げた扉のある教会などを見学)、デッサウ(建築の新しい動きの中心であったBauhausをみて、その地下食堂で昼食)、ライプツィヒ(バッハがオルガンを弾き指揮をしていたトーマス教会を見学。なお、ライプツィヒはケルト語で「菩提樹の沢山生える所」の意味でバッハの像の両側にも菩提樹が植えてある)を経てドレスデンに到着・宿泊。

 

4月13日:ザクセン州の州都のドレスデンを見て歩く。第二次世界大戦で街の85%が破壊された。チェコとの国境まで30キロ。エルベ川が市の中央を流れており「エルベのフィレンツェ」といわれている美しい街並み。フラウエン教会は戦争中に破壊されたものを2005年に復興。昔の壁材をそのまま使った所は黒くなっている。その近くの「君主の大行列の壁画」は2万5千枚のマイセンタイルを使って35人の代々の君主と家来が描かれたもの。奇跡的に戦災をまぬかれた。(写真は「君主の大行列」とその下の大道芸人) ゼンパーオペラハウス(州立歌劇場)の内部を見学。アルテマイスター絵画館でラファエロの「システィーナのマドンナ」などの名画を鑑賞。ドレスデンにもう1泊。

4月14日:マイセン磁器工場・磁器博物館を見学。マイセンの食器を使ってクッキーとお茶を楽しむ。ポツダムへ。1747年に完成されたプロイセン王・フリードリッヒ2世の離宮、サンスーシー宮殿の広い庭園を見て(因みに「サンスーシー」はフランス語で「心配無用」の意味)、その後1945年7月17日から8月2日まで第二次世界大戦を終了させ、日本降伏後の各国の役割を決めた「ポツダム会談」の舞台ツェツィリエンホフ宮殿の内部、チャーチル、トゥルーマン、スターリンが執務室として使った部屋などを見学。トゥルーマンが米国における原爆実験の成功と日本の降伏のタイミングを如何に図ったかの裏話についてのガイドの説明に耳をかたむけ深い感銘を受けた。ベルリン泊。

4月15日:ベルリンはサンクトペテルブルグ同様、湿地に建てられたため市名はスラヴ語の湿地を意味する「ベルジーナ」から来ているがイメージがよくないことから音の似ている「熊」(ドイツ語で「ベール」)が市章に描かれているそうです。ベルリンの壁関係の見学(昔の検問所・壁博物館・壁の戯画)のあと、博物館島へ行き今回の旅のハイライト、「ペルガモン博物館」へ。1964年イラクで会った古代バビロニアの「イシュタール門」にご対面。ブランデンブルク門を仰ぎ見て変遷の歴史について復習。旧東ドイツで面白いのは交通信号に使われているシンボル。「行け」は緑色の「アンペルマン」(男の子)、止まれは赤色の「アンペルフラウ」。この魅力あるキャラは東西ドイツ統合の際、西ドイツの標識に統一される予定であったが、市民の反対で生き残り今では旧西ドイツでも所々使われるようになった。このキャラを利用したTシャツや折れ傘を売る専門店も出来ていてカミサンも孫にお土産を買いました。(ドイツ語でampelは信号燈 Mannは男 Frauは女)



4月16日:カイザー・ヴイルヘルム教会やベルリン大聖堂を拝見。後者では269段の階段を登りベルリンの街を一望。この日は月曜で他の美術館・博物館は休館であったが、新博物館のエジプト館のみオープン。この館の至宝、TVや美術書で何度も見たことのある「ネフェルティティ」の実物を拝見。一室を独占。この像がナイル河沿いで発見されて今年が百年目。白い左目が謎めいて神秘的である。デパート「KDW」で買い物。キャビアで一杯呑むカウンターのある食堂コーナーが珍しかった。
4月17日:正午発の飛行機でヘルシンキ経由、18日の午前8時30分成田着。東京の桜は終わっていました。
                                                            以 上

1 件のコメント:

日学OB さんのコメント...

ドイツの信号表示のキャラはとても可愛いなぁ。信号待ちのイライラがなくなりそう。日本にも取り入れてほしいですね。