2013年10月9日「建築家 今井兼次から学ぶこと」と題して、前橋工科大学 石川恒夫先生の講演会が学園体育館にて開催されました。少々時間が経過してしまいましたが、梅窓会Youtubeチャンネルでは、この程1時間の映像をアップすることが可能となり、講演内容全てを公開することが出来ました。母校愛に溢れたOB 今井兼次氏の功績と人物像、そこから学ぶこととは?今井兼次研究の第一人者である石川先生の素晴しい講演をぜひムービーでご視聴ください。当時の様子をレポートしたブログ記事とともに紹介いたします。〔映像機器の関係で多少音声が聞き取りにくい箇所がございます。ご了承ください。〕
前橋工大教授・石川恒夫先生・講演会レポート!
〔2013.10.12 ブログ記事より〕
去る10/9(水)前橋工科大学 工学部教授 石川恒夫先生の講演会『建築家 今井兼次から学ぶこと』が開催されました。同講演会は、先月の日学祭・資料室企画展『建築家 今井兼次と一号館』同様、一号館の設計者であり、日本にアントニ・ガウディを紹介した草分けであるOB今井兼次の卒業後100年を記念し、梅窓会・PTA共催で企画された在校生のための講演会です。
講演会場の体育館に全校生徒が集結!
生徒諸君は事前配布した資料室委員會制作協力によるテキスト
『なるほど!日本学園一号館』を読み、予習した上で講演会に臨みました。
前橋工科大学 工学部教授 石川恒夫先生
講演された前橋工科大学 工学部教授 石川恒夫先生は、日本を代表する今井兼次研究の第一人者であり、多摩美術大学・今井兼次共同研究会の中心的メンバーとしてもご活躍されています。また、大学発ベンチャーである㈲ビオハウス・ジャパン一級建築士事務所を通して制作活動も展開されており、特に健康な住まいを標榜するバウビオロギー(建築生物学)の普及を目指しておられます。
石川教授・プロフィールはこちら!
http://www.maebashi-it.ac.jp/lab/teacher/Architecture/ishikawa.php
貴重な一号館スケッチ案のひとつ。拡大してご覧ください!
講演は今井兼次のモノ作りに対する真摯な姿勢と建築に注いだ情熱を、スケッチや完成作品の写真を交えて、スライドで分かりやくすく解説。一号館設計の際に今井兼次が自ら描いたイメージスケッチは、実に11枚にも及んだとのこと。生徒たちは、代表的なイメージスケッチがスクリーンに映し出されるたびに驚きの表情に。自分たちが学んでいる一号館とはことなる設計案がいくつも存在し、それがひとりの偉大なOB建築家の手で描かれたことに深い興味を示していました。
美術教室の採光技術とスケッチに書き込まれた
一号館のデザインに対する当時の先生方の意見や感想を解説
今井兼次が皇居内の『桃華楽堂』壁面の小さな皿に込めた
校祖への敬慕と皿が示す意味合いを解説
さらに一号館のみならず『桃華楽堂』・『広島商工会議所』を始めとする今井兼次の代表的な作品の解説を通じて、今では失われつつある、精魂こめたモノ作りの大切さを生徒へメッセージ。特に『桃華楽堂』の解説では、校祖・杉浦重剛先生と皇室とのつながりと、今井兼次が『桃華楽堂』に込めた恩師・杉浦重剛先生への想いにも言及。OB今井兼次が後世に伝えたかった『人間性・精神性・芸術性』とは何か、後輩である在校生諸君に残したかったものは何かを分かりやすく示してくださいました。
今井兼次が好んだカール・ミレスの言葉から、
今を生きる生徒諸君へ働くことの尊さをメッセージ。
講演会後の質疑応答では、「一号館で今井先輩が最も工夫されたところは?」
「もし、新校舎の設計を石川先生にお願いしたら、どんな校舎を設計されますか?」
といった質問が生徒から寄せられました。
最後に生徒代表から石川先生に花束贈呈!
石川先生、すばらしい講演をありがとうございました!
講演会終了後は、一号館2階の資料室と1階に展示された『一号館・研究用模型』を公開。在校生・保護者・OBに日学祭で開催された企画展『建築家 今井兼次と一号館』を再度紹介いたしました。
本年度の講演会は、日々の授業の中では伝えきれないOB今井兼次の偉業と一号館の文化的価値を全校生徒に理解・浸透させる画期的な試みであり、今後の母校史・業績等の宣揚活動の理想を示す試金石となるものでした。講演会の開催に当たり、第一線でご尽力されたPTAのみなさまに厚く御礼申し上げます。
企画展『建築家 今井兼次と一号館』レポートはこちら!
http://baisoukai.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6.html
梅窓会 広報部会
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