2012年8月20日月曜日

「漢の花園」Vol.27葉月

おアツうございます!今年の8月前半はロンドン五輪一色でしたね。で、五輪が終わって甲子園が始まり、あっという間に8月も終盤に入りました。この夏、母校の後輩たちはクラブの合宿に受験勉強にと、それぞれ全力で夏を駆け抜けています。その中でも海外遠征に挑み、アメリカ合衆国ワシントン州のレーニア山(4,392m)登頂に見事成功した山渓部諸君のファイトには特に感動いたしました。「校長日記」によりますと山渓部主将のM君は、帰国翌日から疲れも見せずに登校し、第一志望の大学合格という頂点を目指し、仲間と共に受験勉強に励んでいるとのこと。M君、レーニア山制覇で流した歓喜の涙が合格の涙につながることを祈っています!

レーニア山(4,392m)登頂のNewsはこちら!
http://www.nihongakuen.ed.jp/cumpus/club_article.php?id=8&p=5839

M君たち勉強に勤しむ生徒を見て反省する「校長日記」はこちら!
http://www.nihongakuen.ed.jp/kocho/article.html?p=5844


キョウチクトウ(夾竹桃:キョウチクトウ科) 

僕は夾竹桃を見ると京葉工業地帯の風景を思い出します。真夏の日盛り、トラックが粉塵を上げて行きかう産業道路の路肩で埃にまみれて温い潮風に揺れている。それが夾竹桃であります。調べてみたら夾竹桃は乾燥や大気汚染に強く、広島市では原爆で75年間は草木も生えないと言われた焼土に、いち早く花を咲かせた復興の象徴として市の花になっており、公害に悩まされた川崎市では市の緑化樹であり、おそらく同じような理由で千葉市でも市の花に選ばれています。母校の夾竹桃は清浄な空気を浴びている幸せ者と言えるでしょう。

コフキコガネの仲間(コガネムシ科) 

グラウンドの木陰に置かれた硬式野球部の防球ネットにつかまって、落ちるものかと悪戦苦闘していました。夏の日本学園の森は昆虫たちの楽園でもあります。このコフキコガネ、その名の通り全身に粉を吹いたような灰色の短毛に覆われた姿が特徴です。昆虫の中には同族でも地域により個体差が出る種類も多いそうで、コフキコガネの場合は東京都心産の方が千葉県産より体毛の灰褐色が濃いといいます。グラウンドの砂と同じ色なので、野球部に混じってスライディングでもしたのかと思いましたが、この体色こそ江戸っ子の証だったのですね。

コフキコガネの詳しい説明はこちら!
http://homepage3.nifty.com/kaa44/kohukikoganezokukatarogu01.htm


オオシオカラトンボ♀(トンボ科) 

8月の日本学園は比較的花が少ない季節なので、今年は虫たちを紹介しましょう。「シオカラトンボ」と言えば水色のトンボを思い出しますが、その亜種である「オオシオカラトンボ」のメスは虎のような黒と黄色の体色が特徴です。「シオカラ」とは老熟した雄の胸部を覆う灰白色の粉を塩に見立てたからだそうで、食品の「塩辛」とは無関係とのこと。写真のトンボの羽には蜘蛛の糸のようなものが付着しています。おそらく、大きな蜘蛛の巣に引っ掛かり、散々もがいて脱出したと痕だと思われます。母校の自然の豊かさと、そこに生きる厳しさを実感しました。

ヤマブキ(山吹:バラ科) 

ヤマブキは4月下旬に盛大に花を咲かせますが、暑い盛りにも小さな花を少しだけ付けます。「8月の山吹」といえば、芥川龍之介が「大震雑記」に「8月に藤に花が咲いているのは年代記ものだ。八重の山吹も花をつけている。菖蒲、蓮も咲き誇っている。自然が発狂しているようだ」と書いたことで、その数日後に発生した関東大震災を予知していた、という話があります。異変を鋭く感知する天才の触角に畏れを覚えますが、藤や菖蒲はいざ知らず、山吹が毎年盛夏にも花を咲かせることは異変でも何でもありませんので、どうかご安心を。

母校のヤマブキ(4月中旬~5月上旬咲き)はこちら!
http://baisoukai.blogspot.jp/2012/04/vol23.html


広報部会 S56卒 永澤

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