2013年2月13日水曜日

日本學園 資料室だより Vol.2

旧制・日本中學校 淀橋校舎(大正5年・1916年~昭和11年・1936年)図面 

日本学園には校祖・杉浦重剛先生と本学ならびに歴代OBに関する重宝・資料・芸術作品等を収蔵する「日本學園・資料室(一号館2階)」があります。同資料室では、OB(梅窓会正会員)有志を中心とする「資料室委員會」に所属する資料室委員が保存・管理・研究調査・展示を推進しています。梅窓会ブログでは、資料室委員の協力の下、同資料室に収蔵されている貴重な品を不定期に紹介して参ります。

初回では「旧制・日本中學校・門標」を紹介させていただきましたが、さて今回は現在の松原校舎が移転する前の淀橋校舎(大正5年・1916年~昭和11年・1936年)を建設した時の図面であります。製図用ペンで描かれております。(平面的設計は教員の寺崎留吉氏、そしてこの立体的構造設計は農商務省技手の中村成一氏によるもので、この図面の左下には中村の印が押されています。)この図面は先日の資料室の倉庫整頓中に奥の奥にあったものものを驚きと歓喜の声と共に発見したものです。

淀橋校舎に関しては学習院の建物を取り壊した際の材料を使って建設されたと学園資料にありますが、実に立派な校舎で、当時建設に携わった人々の並々ならぬ苦労と努力があったものと推測されます。そしてこの図面を見ますと当時の日本中學校のことが改めて鮮明に伝わってきます。1学年2~3クラスであったこと。合級教室という耳慣れない教室があります。当時は学年合同の授業や行事を行っていたようです。校友室もあります。当時もOBが頻繁に来校していたのでしょう。校長室は玄関入って右側にあり、ここに校祖・杉浦重剛先生がおられた場所になります。神田錦町校舎、半蔵門校舎、そしてこの淀橋校舎からも杉浦重剛の教育を通して多くの逸材を世に送り出していきました。そして世田谷松原の新校舎へと引き継がれていきます。

日本中学校 淀橋校舎図面  画像クリックで拡大

校舎配置図

日本中学校 淀橋校舎 概要
1階:講堂・教室=2・特別教室=2・理化学器具室・物理博物標本室・豫備室・事務室・校長室・教員室・図書室・会議/来客室・武術室・校友室・小使室。
2階:教室=11・図画教室・歴史標本室・合級教室。


梅窓会 広報部会
日本學園 資料室委員會

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