2011年10月14日金曜日

倶進Vol.16

「私の山歩き」No.7

富士山・御中道を歩く 

S28年卒 米田利民

雄大な富士をのぞむ

9月14日、富士山の御中道を歩いて来ました。富士スバルラインを「御庭」駐車場まで。ここから歩き。駐車場の北側には「奥庭」が、南側には「御庭」がある。まず、奥庭。奥庭でその昔天狗が遊んでいたという天狗岩にお詣りし、しばらく歩いて展望台より南アルプスの絶景を楽しむ。キノコを採る人々、バードウオッチングの人々。(キノコを採るには鑑札が必要、年間2千円 今年はあまり採れないとのこと)ついで、林道を「御中道」まで歩く。テトラポッドが積んである所へ出ると、たまたま工事現場での怪我人をヘリコプターが収容していた。大沢崩れがこれ以上崩れないようにテトラポッドと土嚢をヘリで運び積んでいるそうだ。しばらくで「御中道口」へ。 
ヘリの爆音が御中道に響く

御中道とは富士山の中腹(標高2500±200メートル)を一周する道でその昔は富士講の信者で3度以上富士山頂をきわめた者にしか許されなかった修行の道だ。所々に崩れがあるため極めて危ない修行道だったが、大沢崩れが激しくなったため、昭和52年を最後に一周することは出来なくなり、今は河口湖口五合目から大沢崩れの右岸までの歩きのみが可能になっている。この区間は
鳴沢村の行政区域になる。大沢崩れの岩石の落ちる時の音が村でよく聞こえるので「鳴」沢村の名前が出来たそうだ。道はコメツガなどの針葉樹とナナカマドなどの落葉樹が混じり、ある所はコケが敷き詰め、ハクサンシャクナゲが密生している所もある(7月下旬、大勢の人がシャクナゲを見にやってくる)。 
コケが美しい山道をゆく

砂礫地はオンタデの世界。崩れには「仙石流し」「仏石流し」など名前がついていて、石の案内板が立ててある。 
仙石流しの案内板

大沢休泊所という小屋があり、その先に大沢崩れがある。そばにはその名も「オオサワトリカブト」が静かに咲いていた。ここで昼食。 
迫力満点の大沢崩れ

オオサワトリカブト

帰りは登りと違って御中道の途中で左へ、「御庭」を駐車場まで下りた。厳しい風雪のため大きくなれないカラマツが盆栽のようである。ゆっくりゆっくりの6時間の歩きでした。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ハイキングを楽しんでいるシルバー世代のOBです。米田さんの山歩きシリーズを楽しみに拝見しています。いつも写真がダイナミックで美しいものばかりで感服します。特に今回のヘリコプターの写真は迫力あります。ご健脚のほどにも脱帽です。最近のスタミナ不足を年齢のせいにしている自分が恥ずかしくなります。これからも素晴らしい紀行をお願いします。

匿名 さんのコメント...

コケが美しい山道・・・森と山の空気感が感じられてとても気持ちよさそう。心も体もリフレッシュできそうですね。挑戦してみようかな。
日々仕事に追われるOBより