2012年9月26日水曜日

建築家 今井兼次の世界Ⅳ

 9月22日、多摩センター駅から歩いて7分程の多摩美術大学美術館で開催中の「今井兼次の世界Ⅳ」と講演会に梅窓会宮原副会長、日本学園小川理事と伴に行ってきました。講演会はこの日のみですが作品展示は10月14日まで開催です。

【今井兼次先生について】
今井兼次先生(1895-1987)は1913(大正2)年に日本中学校を卒業された本学OBで、早稲田大学建築学科卒業後、1936(昭和11)年に日本学園一号館(登録有形文化財)を設計されました。

作品展示】
「社会への奉仕 戦後の作品から」
本美術館ではテーマごとに「今井兼次の世界Ⅰ~Ⅲ」を開催してきて、第四回目となる今回の展示は多摩美術大学・今井兼次研究会による最新の成果として、今井兼次先生のー社会への奉仕 戦後の作品からーをテーマに戦後の公共建築を中心とした作品に関する設計図面、エスキース、スケッチ、模型などを展示。戦後の作品「東洋学園大学フェニックスモザイク」を始め「大隈記念館」「ユネスコ村」「碌山美術館」など、公共建築を通して今井先生の「社会への奉仕」の想いを感じることができます。

【講演会】
「今井兼次 愛と祈りの中の建築制作」
講師: 石川恒夫(前橋工科大学院教授)今井兼次研究の権威
<石川教授の講演で惹きこまれたところ>
家庭愛、母校愛、市民愛、祖国愛、人類愛は愛の一環であり連鎖である。大隅重信に教えをうけ早稲田大学で育まれたこと、両陛下に倫理のご進講をされた杉浦重剛に教えを受け日本中学校で育まれたことから、今井にとっては二つの母校愛がある。またマリア静子(奥様)とともに育んだ祈りと平安に満たされた家族愛、大多喜町の風土に生きる純粋な町民への愛、ユネスコ村建設に伴い育まれた世界の平和と調和、人類愛などが今井の建築制作すべてに貫かれている。しかもそれらは愛の一環であり連鎖である。

学校、町役場、教会、美術館、遊園地、音楽堂など、今井先生が建築に込めた想いを知ることができ講演は感動的でした。愛の連鎖から生まれた母校一号館を改めて見ると今井先生の想いがより大きく伝わってくることでしょう。

多摩美術大学美術館
今井兼次の世界 案内はこちら

*「建築家 今井兼次の世界Ⅳ」 
*会期:2012年9月15日(土)~10月14日(日) 

梅窓会 広報部会 S37卒 風間

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