日本で一番美しい美術館はどこか?と問われれば、私は長野県安曇野市にある「碌山美術館」を即座に挙げる。黒ずみ不揃いなレンガを使ったこの美術館は周囲の自然と溶け込み実に美しく、中に入れば碌山の作品とも響きあっていることが実感として伝わってくる。
設計した今井兼次は、この美術館の設計思想を端的に表す言葉を残している。「一様につくられたレンガでは物足りない」。今井兼次(1895~1987)は、我が日本学園のOB,現在の松原校舎を設計した日本を代表する建築家。
この「一様につくられたレンガでは物足りない」の今井の言葉は、明治18年の開校以来、脈々と続く自由で個性豊かな日本学園の校風が今井兼次にも引き継がれていたことを明確に物語っている。
12月に入り安曇野は雪景色、白銀のなかに建つ「碌山美術館」はどんな姿で来場者を迎えてくれるだろうか。
(下の画像は文字が小さいのでクリックして、拡大してお読みください。)
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