2010年10月26日火曜日

硝子ごしに見える名門校の証。

この写真は一号館の資料室から窓越しに見える石柱を写したものです。
生徒諸君、よーく見てください。
石柱の角がやや波打つように歪んで見えませんか・・・。
これは石柱が歪んでいるのではありません。
実は石柱の手前にある硝子(ガラス)面が歪んでいるのです。

現代の板ガラスはフロートバスと呼ばれる溶けた錫(スズ)の上に
溶解したガラス素材を流し込むことで、均一な平滑さを実現する
「フロート製法ガラス」です。
しかし、この方式がイギリスで発明されたのは1950年代。
それ以前の板ガラスは平滑面を均一にする精度が低かったそうです。 
だからガラス面に独特のゆがみが出たのですね。
一号館の板ガラスはその時代の貴重なもの。
今では同じ状態の板ガラスを作ることは、ほぼ不可能とのことです。
この板ガラスを集めているコレクターも大勢いるそうですよ。
長く風雪に耐え、学園の歩みを映してきた一号館の板ガラス。
それは伝統ある名門校の証でもあるのです。

フロートガラスの製法を日本板硝子㈱のWebで学ぼう!
 http://glass-wonderland.jp/shurui/ita.html

梅窓会 広報部会

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