2011年1月25日火曜日

富「土」記-2~土手あればこそ~

先月、当ブログで「初霜おりる」と題して紹介した記事がございます。
この稚拙な記事を今一度読み返してみますと、我が母校は世田谷区という
都心の一等地にありながら、土で占められた広大なキャンパスを持っております。
在学中は、それが当たり前でしたが、世間の事情に通じた大人になりますと、
やはりこれは凄い価値だな・・・と実感するわけです。


そこで「初霜おりる」を『富「土」記(ふどき)-1~初霜おりる~ 』と改題し、
「日本学園で学ぶことは、土に親しむ特権を享受すること」、というコンセプトの下、
キャンパスで発見した「土のある風景」を不定期でお届けすることにいたしました。
たかが土、されど土。受験生諸君、梅窓会のお兄さん・おじさんたちは、
君たちがドロまみれになって走り、ころび、笑う日を楽しみにしておりますぞ。 


日本学園には広大な土のグラウンドと、テニスコート3面を余裕で展開する
アスファルトの校庭があります。グラウンドは校庭より少し高い位置に
広がっており、両者は昔から土手の段差で区切られております。
なぜ土手があるのか?上の写真をご覧あれ。実は学園の敷地は
豪徳寺方面(手前)に向かって緩やかな登り勾配になっております。従って
スタートダッシュ時には脚に適度な負荷がかかり、筋力鍛錬に効果絶大!
というわけ。しかしグラウンドや校庭に傾斜は不要。そこで土手を設け、
水平二段構えとなったことは明らか!とつまらん理屈に紙面を割いたナ・・・。 


今回ご紹介するのが、その土手に最近登場した土の階段であります。
おそらく生徒たちがこさえたものと思われます。
土手には立派な?アスファルトのスロープがありますので、
あえて階段を新設する必要もないはずですが・・・?
まあ理由はともあれ、この階段を生徒たちが作ったものと仮定して、
その労苦と達成感を想像すると、なかなか楽しくなって参ります。
生まれて初めて土の階段を作った生徒も多かったことでしょう。
「疲れたけど、出来上がった瞬間はうれしかったなぁ!」。
そんなドロまみれの面々が心に浮かびます。 


それともうひとつ。土手にぽっかりと口を空けた穴も発見しました。
これを掘削した目的も、まったく不明です。まるでアナグマが掘ったかのような
絶妙な直径・角度・深さ。木の根を掘り起こしたのかもしれませんね。
「土の階段にせよ、謎の穴にせよ、疑問があれば学園に聞けばよい・・・」と
思われる諸兄もいらっしゃると思いますが、失礼ながら、それは無粋というもの。
事実は何であれ、日本学園に入学したからこそ、生徒たちは土に親しんだ贅沢な
思い出を作ることができるのだ、と得心できれば、それで充分ではありませんか。
ですから事務室のみなさん、真実は教えないでくださいね。

梅窓会 広報部会

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